ゴルフ練習場で悩んだ時、対応術

練習場に行けば日によって調子のいい日もあれば、いまいちしっくりこない時もありますね。時には球を打てば打つほどドロ沼に、なんて事もあるのではないでしょうか?     練習場のフロントにいて帰っていくお客様の表情を見ていると、その日の調子が良かったのか、悪かったのかがすぐ分かります。 特にゴルフに対して真剣に取り組んでいる方は顕著に表れてますね。

練習っていうのは、ボールをクラブの芯で捉えて気持ち良く飛ばす事を目的でやっています。皆さんそれぞれ課題を持って練習に来ていると思います。「今日はシャフトのしなりを感じて打ってみよう」 「腕に頼らないで、しっかり肩を回そう」「フックボールが出ないように腰の回転で打ってみよう」「ダウンブローに打ってみよう」「アウトサイドインの軌道にならないように注意して打ってみよう」 「アプローチでシッカリ球を捉えるようにしよう」   などいろんなテーマを持って練習に来ておられると思います。

ところが、練習していれば途中で思ったようにボールが飛ばない。思っているスイングになっていない。等々悩み出す事があると思います。試行錯誤しながら修正に入りますが、いろんな修正をしている間に何が正しいのかわからなくなってしまうのですね。

こんな時はバックスイングからフィニッシュへ。そしてフィニッシュからトップへ。とスイングを止めないでなんども往復素振りをしてみましょう。決して早く振らないこと。最低20往復はしましょう。  この連続素振りをしていると当然ながら疲れて来ます。その疲れにポイントがあります。

10回以上止まる事なく素振りしていると、だんだんと左右に振る事がしんどくなる。そうすると、例えばバックスイングでは自分のスイングに即わない所にクラブを収める事が出来なくなります。フィニッシュでも同じ事で、自然とバランスの取れた場所にクラブを納めようとする動きになって来ます。

トップの位置であれば、この往復素振りで疲れてても収まってくれる正しいポジションを見つけて欲しいのです。

つまり、スイングを断片的に考えるのでは無く、自分の身体全体が動きやすいスイングをもう一度思い出して見ると光が見えて来ますよ。

 

宝塚ゴルフアカデミー

代表     木村 武人

ダウンブローへの道

アイアンやフェアウェイウッドのショットは第2打、第3打目になるので様々なライ(傾斜地 ) からのショットとなるので、ドライバーのようなアッパーブローでは対応出来ないですね。

やはり、クラブヘッドが地面の最下点に達する前にボールを捉える必要がある。そのように打てていない方達の多くは、バックスイングの際に右サイドの壁がつぶれている可能性があります。右サイドとは、右膝、右内もも、右腰のことです。どういう状況かと言うと、バックスイングで肩が回って行く時に右の腰も同時進行して回っている。悪くなるとトップで右腰が引けて (右膝も伸びきっている状態)  しまい、上半身が左側 (ターゲットより ) に傾く状況を避けなければなりません。

このようなトップから切り返してダウンスイングに入ると、右肩が下がりシャフトがインサイドから寝て降りて来ます。そうなるとヘッドが地面の最下点に達する手前でボールをヒットする事が困難になります。

アイアンが苦手な方の多くは、そういうケースが多いのです。逆に言うとドライバーショットは得意な方とも言えるでしょう。(ティーアップされて浮いたボールを打つので許されます。)

しかし、18ホールをラウンドすればアイアンやユーティリティ、フェアウエイウッドを使用する頻度は、ドライバーに比べてはるかに多いはず。

そこで日頃から練習しておいてもらいたい方法です。アドレス時のスタンスを若干オープンスタンスにしておき(肩はターゲットに平行) 、右膝だけを前に(ボール方向)深く曲げて構えておきます。左膝よりも右膝が前に出ているためにバックスイング時に右腰が回りにくく、下半身の右サイドに壁を感じる事が出来ます。クラブは8番か9番アイアンくらいを使用して8分くらいのスイングで打ってみます。

今まで上半身と下半身を同時に回してた為、ダウンスイングの時にシャフトが寝てアッパーに振ってアオリ打ちをしてた方には、この右膝ドリルをオススメします。

右サイドに出来た壁のあるトップから降りるダウンスイングでは、シャフトがいつもより立って降りて来ている感覚を掴みましょう。そうなれば自然とダウンブローの軌道に導かれて行きます。

コースで「ドライバーショットは良いのだけれど、二打目以降がどうも」と思っている方はダウンスイングでシャフトが立ち、ボールに直接コンタクト出来るスイング作りをしていってください。

 

宝塚ゴルフアカデミー

代表     木村 武人

飛距離を出すために必要な切り返し

ドライバーでもっと飛ばしたい、アイアンも正確に飛ばしたというのは皆さんが思っていることでしょう。ボートをまっすぐ遠くへ飛ばすためには

①  正しいグリップ、正しいアドレスの姿勢を作ること。

②  バックスイングでは右足内側に体重が乗るように体をしっかりねじる事。

③  トップからは、下半身からの切り返しをきっかけに膝、腰、肩、腕の順番にねじり戻す事。

④  ねじり戻ったヘッドはフォローで一気にリリース (解放)  する事。

⑤  毎回バランスが崩れないフィニッシュをとること。

飛距離を出すためには、この5項目が基本となります。特に重要になるポイントは③のトップからの切り返し時にあります。普段の練習ではあまり気にしない方が多いと思います。しかし、この切り返し時に意識を持ってスイングする事でヘッドスピードがアップします。練習場で見ていると大体のかたは、この切り返しが出来ていないようにみえます。下半身が先行しないので上半身の肩や腕が先行しているように見えてしまいます。

しっかりねじったトップのポジションからは、まず左膝がアドレスの位置に戻ろうとする動きが絶対に必要です。トップへねじった左肩は出来るだけそのままの位置に置いておき、左膝だけを先行させてあげてください。左膝を使って切り返しのリズムをとると言う感じです。

この時に上半身と下半身が同時に動く感覚ではない事に気がついて欲しいのです。切り返しでは、左膝と左肩が引き離される感覚が大切なのです。どういう事かというと、左膝はターゲット方向に向かう。しかし、左肩はトップの位置に留まろうとするために左膝と左肩が引き離されるような感覚なのです。それには腕やグリップの力が抜けていないと、上半身からダウンスイングに向かってしまいます。このツッコミがあると正しい切り返しが出来ません。突っ込んでミスった、なんて思う方おられると思いますよ。

では正しく切り返す感覚とはどんな感じか❓

トップでねじった体はもちろん右足に乗っています。そして左膝は右足寄りに動いてます。その左膝を素早く左へ戻した時に、左脇がキュっと締まるように意識すれば膝と同時に肩が突っ込まないで、上半身の動きを一瞬我慢できる間が出来ます。

このタイミングを利用すれば、左膝のリードでしまっている左脇を含めた上半身全体のツッコミが防げるのです。

切り返しでは目線はボールを見ていますが、左膝の素早い切り返しと左脇の締まりを同時にあじわう事で、今までのスイング感覚がきっと変わってくれるはずです。

「割れ」 と僕は言います。何が割れているのか? それは左膝の左へのリードと、我慢して脇のしまった左肩がそれぞれ違う方向を向く。という事「2方向の動き」ですね。この左右二方向に動く瞬間を割れる、つまり「割れ」と呼んでいます。

ちょっと難しい内容だったかも知れませんが、シングルを目指す方はぜひこの内容を理解して、実践して下さい。理解出来るはずです。

是非とも頑張って下さい。

宝塚ゴルフアカデミー

代表        木村 武人

 

 

アプローチ、距離の合わせ方

アプローチも含めてスイングには二種類のパターンがあります。一つ目はコックを使わないでショットするワンレバースイング。二つ目はコックを使ってショットするツーレバースイングです。

アプローチの場合キャリーで30から40ヤードくらいまで打つのであれば、ワンレバースイングをおすすめします。このような距離の短いアプローチではワンレバースイングでシンプルに打った方が安全であり、距離感も出やすいからです。さてこの時の注意点ですが、手と両肩を結ぶ三角形の形を崩さないこと。脇をしっかりと締めて肩の回転をメインにショットする事です。また鏡に自分の身体を写し出した時、左腕とシャフトが一直線になっていて,ボールに対しては少しハンドファーストになっていること。そして前傾姿勢はあまり深くならないようにしてアドレスしましょう。このようにアドレスする事で手首をロックした肩主体のスイングになります。体重移動もせずに構えはやや左足に乗せておきます。

あまりにも手首を返してしまうという方は、左手をウィークグリップにして見て下さい。ウィークグリップにする事でインパクト以降の手首の返しが制限されますよ。

最初は10ヤードくらいから始めましょう。そして20ヤード、30ヤードと飛距離を伸ばして行きます。ワンレバースイングではそのあたりが飛距離の限界かも知れませんが、人によっては40〜50ヤードくらいキャリーを出せる方もおられます。ここでは自分のワンレバースイングの限界飛距離を把握しておく事が重要です。ワンレバーの限界飛距離が30ヤードだった場合、40〜50ヤードの距離になると次にツーレバースイングを行ってみます。

ワンレバーでは限界であった30ヤードのバックスイングに少しコックを入れてみます。実際にはコックしながらバックスイングをします。

アドレスはワンレバーの時と同じように構えます。バックスイングが始まればコックを入れます。コックはフェイスが開きすぎないように気をつけて行います。バックスイングで左腕が地面と平行になったあたりでグリップエンドが、ボールとつま先の間を向いていれば完璧なコックが出来ている証拠です。ひとつのチェックポイントにしてみて下さい。

トップからはフォローへと肩が回って行きますが、フォローでも右腕が地面と平行のあたりでストップします。その時にまたグリップエンドがつま先とボールの間をさしているようにスイングします。再びコック (リコック ) が入ってシャフトが立っている状態です。これで左右対象の理想的なコントロールショットが可能になります。

アプローチでは30ヤード以内くらいのまではワンレバースイングで距離感をおぼえます。それ以上の距離せはツーレバースイングで距離を調整してみて下さい。

10ヤードから70ヤードくらいまでの距離を正確に打てるようになると、スコアーがとても良くなります。ぜひ練習して見て下さい。

 

宝塚ゴルフアカデミー

代表       木村 武人

 

安全なアプローチ

まだ芝生が枯れてペタンコになっているこの季節では、アプローチで苦労されている方が多いと思います。今はどのコースに行っても薄い葉っぱのすぐ下は土が見えるようなライが多いですね。こんな時はボールをフワッと上げて止める事は大変難しいですし、ダフるというリスクもともないます。リーディングエッジがボールの下まで到達しにくいこのようなライでは、数ミリほどボールの手前からヘッドをダフらせて入れていかないとフワッと上がらないのが実情です。これには高等な技術が必要になります。まず 、①頭の位置がスイング中に変わらない事、②両脇をしっかり締めたまま肩の回転だけでターン出来る事。 ③アドレスの際にリーディングエッジとバンスの両方をイメージ出来ていること。この3つが重要ポイントになります。

しかし、この時期はそのような高等な技術を使うよりも簡単にアプローチをした方が、得策と考えます。ベアーグランドからのショットで使う、トゥーダウンショットです。

アドレスした時にクラブヘッドのトゥー(先端部) を下げて構えます。この構え方をすればトゥーが下がる分、ネック側が浮き上がる状態にもなります。つまり、インパクト時にはヘッドは地面にあたりますが、ボールとコンタクトするのはリィーディングエッジで言うと中央から先端部に至るたった4センチくらいの部位だけになります。その4センチの所でヒットする事で最悪のミスが出なくなります。

アドレスは当然アップライトになります。つま先とボールの距離も短くなります。まるでパターでボールを転がすような構えになるのが自然です。

ボール位置は右足の親指の前にセットして下さい。ハンドファーストにはなりますが、極端にハンドファーストの構えにするのはよくありません。なぜかというと、この打ち方はボールをフェイスの先側半分で打つ事に意味があるので、ハンドファーストに構えてダウンブローにあててしまうと逆効果になってしまいます。

構え方はパターのようになるので、両脇を締めて肩の回転で振り子のようにヒットしましょう。

ひとつコツとして、アドレス時にフェイスを少しかぶせておきます。そしてフェイスを開かないようにかぶせたままヒットしましょう。これでは、左に飛んで行ってしまうという方もいると思います。しかし、何故かというとフェイスの先の部分でヒットするので、インパクトの時にはフェイスが少し開いてしまう傾向にあるのです。その開く分、フェイスを閉じてアドレスするとスムーズにまっすぐヒット出来るのです。

以上このトゥーダウンのショットは、この季節にはぴったり合うグリーン回りからのアプローチ方法だと言えます。皆さんもぜひ参考にして下さい。

宝塚ゴルフアカデミー

代表    木村 武人

よみうりウエストコースで、ラウンドレッスン

昨日27日はよみうりウエストコースで、18ホールのラウンドレッスンを実施ししました。このコースは打ち上げ(左足上がり) のセカンドショットが多く、春のアゲンストの風が吹くと、ピンまで届かせるにはたいへん苦労を強いられました。

    女性3名が参加。

生徒さんたちはラウンド中、「あのバンカーに入れたくないー」「この目の前の谷が気になるなあ」など過去にミスした思いでがよぎるのか、一瞬マイナス思考が脳をよぎるようでした。「嫌だなあー」って思う気持ちというのはなかなか消えませんが、一度クリアー(成功体験) してしまえば簡単になくなったりするもの。

プラスの思考に変換するには、コースの戦略を声に出してみるのもイイですね。例えば「あのバンカーに入れたくないなあー」と心の中で思っているところを「ピンの右に見えるあの高い木に向かって打てば、バンカー入りのリスクが減る」「よし、あの高い木狙いで打ってみよう」と声を出して言ってみるのも良し。

またパッティングでは下りのラインに皆さん苦労されていました。下りからのパッティングでは「何秒かかればカップ周辺でボールが止まるか」を想像して打ってもらいました。5メートルのパッティングでも平坦なラインでは4秒かかったとすれば、下りのラインでは7秒かかってカップで止まるイメージを作ります。そうする事で出球のスピードと、止まる迄のスピード感覚が分かって来ます。

コースに出てプレーするといろんな発見が見つかるんです。簡単にプレーしている様に見える方でも常に「何かの気づき」を感じて回っているのです。僕自身もラウンドでは毎回いろんな事を発見しながらプレーしています。だからゴルフは面白くて奥が深いのだと思います。

宝塚ゴルフアカデミー

木村 武人

 

左足上がり、かつ 爪先上がりのライから。

左足上がりでつま先上がりの傾斜からのショットでまず考える事は、間違いなく左に引っかかる事である。ただのつま先上がりの傾斜からでも引っかかりを計算してショットをしますが、それに左足上がりが加わってくるとなおさらである。

ピンまでの距離の関係でミドルアイアンで打つ場合は、バランスを保ってさえすれば比較的打ちやすいライではある。上り傾斜が入るのでボールが上がりやすいし、つま先上がりでは、ボールを捕まえやすいという条件が揃っているからである。引っかかる事を計算してやや右側にアドレスをとって打つ。注意点はバックスイングの際に右足でしっかりと踏ん張っておく事。そして、フックボールを計算して右サイドから攻めるという事くらいです。人によって得意、不得意はありますが比較的簡単なショットだと思います。

しかし、グリーン近くからのショット (ピンまで30ヤードから50ヤードくらい) では要注意です。これはウエッジのショットになります。ウエッジは先ほどのミドルアイアンと違い、ライ角がアップライトとなります。ロフト角度も大きくなります。という事は、このような傾斜地でアドレスをとった場合フェイス面をグリーンセンターに向けて構えて打った場合、出球はグリーン左端方向またはそれよりも左側に飛び出してしまいます。これはライ角よりもロフト角度の影響が凄く大きいのです。最も引っかかるのは58度のサンドウエッジになります。

ピンフラッグがグリーン左サイドに切ってある場合は気をつけましょう。中途半端にピン右側を狙って打ってしまうと思っていた以上に引っかかって、グリーン左側もバンカーに入れてしまう可能性もあります。

つま先上がりの傾斜度合い、左足あがりの傾斜度合いを良く考えればピンフラッグよりも7〜8ヤードくらい右サイドに向いてアドレスする覚悟が必要です。

山岳コースでは砲台グリーンがたくさんあって、このような状況がよくあります。50ヤード以内の距離からアプローチをして、グリーンオンしないなんて事がないように注意すべき事です。

 

宝塚ゴルフアカデミー

代表      木村 武人

ティーグランドの上手な使い方

ティーグランドと言っても様々ですね。

土の見えかかっているベアーグランド。芝生は生え揃ってはいるが足場の柔らかく安定感のないグランド。デコボコしていて左右の足の高さが一定しにくいグランド。つま先上がりしか存在しないグランド。左足下がりがやたらと目立っているグランド。方向が取りにくいグランド( セットアップしにくいグランド) 。

どれも嫌な感じがするケースです。ティーグランドではティーを刺す前にまずボールのライが平らなところを探します。次に足場が安定しているかをチェックします。この二つを怠るとミスにつながります。

まずベアーグランドの場合は、足元が滑りやすい事を考えると砂利や小石が少ないところを足場にする必要があります。

足元の柔らかい場合は、非常にミスをする可能性があるのでターゲット後方に下がって足場の硬いところを選びましょう。

左右の足の高さが安定しないグランドというのは、やや左サイドが上がっていたり、右サイドが上がっているグランドです。この場合はティーグランド全体が少し傾斜になっている事が多くあります。このような場合はミスが出やすいと思い、無理をせずクラブを短く持ってスイングしましょう。

つま先上がりしか存在しないグランドでは、スイングバランスを崩したり引っかける結果になります。ティーアップしているし、少しくらいだから大丈夫だと思ってのショットは危険です。このケースは足元はつま先上がり。ボールは足場より少しではあるが高いところにある。気持ちの持ち方としてはセカンド地点のつま先上がりからショットする事を考えて下さい。決して無理はしないはずです。ティーグランド、しかもティーアップしているという事で、ドライバーにせよアイアンにせよいつもと同じ気分で振らない事です。

ティーグランドでは2クラブまで(ドライバーの長さで) ターゲット後方に下がってティーアップする事が許されています。その長方形の範囲で最も有利な場所を選んでティーアップするのも技術の一つなのです。少しティーマーカーから後ろに下がってティーアップするのはちょっと損な気持ちになると思いますが、大きくリスクを回避出来る事も覚えておいて下さい。

 

宝塚ゴルフアカデミー

代表     木村 武人

 

引っかけフックで困ったら

フックや引っかけボールが出てくると、怖くなってインパクトでボールに合わせるようなスイングにります。しっかりと振り抜く事が出来なくなって悪循環の輪からなかなか抜け出す事が出来ませんね。

このようなショットが出ている時は、ダウンスイングの際にフェイスがシャット(閉じた状態)  になっています。またそのためにダウンスイングがアウトサイドからの軌道となって引っかかりのボールが出ているのです。

生徒さんがよく言われているのは、「右手が強かった」「手首を返してしまった」などよく聞きます。

こんな時はごく単純にグリップの握り方を変えて見る事をオススメします。鏡の前に立ってアドレスをしてみます。左右どちらかのグリップが、フックグリップになっていないかチェックしてみて下さい。あるいは両手がフックグリップになっている可能性もありますね。

右手の方が浅い( フックグリップ) 握り方をしているなあと思ったら、スクエアグリップになるように少し被せてグリップしましょう。

逆に左手のグリップが被りすぎてフックグリップと感じたら浅くグリップするようにします。どちらかと言うと、左右の手のどちらかで力がたくさん入っている方の手がフックグリップになっている可能性があります。どちら側のグリッププレッシャーが強いかを感じてみましょう。

グリップを変える事はちょっと勇気がいる事で、これで当たるのだろうかと最初は思ってしまいます。特に左手グリップをフックグリップからスクエアグリップに修正した時はシャンクが出るような気にもなるでしょうね。

暫くのあいだは、スリークウォーターくらいでスイングしましょう。バックスイング最中にいつもよりフェイスが開いている感覚になります。そして普段のスイングよりフェイスが被らずにスイングしている事に気がつきます。ボールはフックする事がなくストレートに飛びます。それだけ今までがフックグリップになっていたのです。ウィークグリップはおすすめしませんが、実際にはウィークグリップで打っている感じがします。

一度、身体とクラブの唯一の接点であるグリップをチェックして見ては如何でしょうか。

宝塚ゴルフアカデミー

代表       木村 武人

インパクトのトゥーダウンを防ごう

ゴルフスイングではシャフトは様々なシナリ方をしています。横のシナリと縦のシナリです。よく分からないかも知れませんね。横のシナリとはトップから切り返した時に起こる弓なりになっている状態の事で、インパクト後にもグリップをヘッドが追い越すようなシナリ方を起こしてボールを飛ばしています。

一方、縦のシナリとはインパクト時に起こるクラブヘッドの先 (トゥー) が下がるシナリです。ターゲット後方から見たインパクト瞬間の静止画を想像して下さい。アドレス時に比べるとグリップ位置が少し浮いた状態にあり、高く上がったグリップからヘッドの先 (トゥー) が下がったように膨らんでシナるのです。これはトッププロでも若干発生する物理的な事なのです。

方向性をよくするためには、この縦シナリをできる限り少なくしたいものです。それにはインパクトで出来るだけ右手を使わない事が大切です。右手を使うと右肘はピンと伸びきってしまうので、シャフトの縦シナリを助長させてしまう(トゥーダウン)  ためにミートが悪くなります。

右利きの方はどうしても利き腕を使いがちになります。無意識にインパクトで右手を使っている事があります。谷越えなど、プレッシャーのかかるショットでは特にです。

そこで普段の練習で次のような方法を取り入れてみましょう。

右脇に小さなタオルまたグローブを挟んで、そのままスイングします。バックスイングは脇に挟まったタオルが落ちない程度のとこで終了します。

ダウンスイングからフォローにかけても同じようにタオルを挟んだ状態をキープしてスイングします。この練習をやってみるとインパクト時に全く右手が効かない事が分かります。これが重要。

右手が効かない、右手を使えなくなるという事はインパクトで肘の突っ張りや力みがなくなっているという事。身体の回転と右腕が調和されてスイングしているのです。

右脇に何かを挟んで打つというこの練習は、窮屈な感じがして距離もダウンしますが、今までどれだけインパクトで右腕全体を使っていたのかが良く分かります。大切なのは体の回転と利き腕を調和させて振ることなのです。

スランプで悩んでおられる方は、ぜひこの練習をおすすめします。

 

宝塚ゴルフアカデミー

代表      木村武人