安全なアプローチ

まだ芝生が枯れてペタンコになっているこの季節では、アプローチで苦労されている方が多いと思います。今はどのコースに行っても薄い葉っぱのすぐ下は土が見えるようなライが多いですね。こんな時はボールをフワッと上げて止める事は大変難しいですし、ダフるというリスクもともないます。リーディングエッジがボールの下まで到達しにくいこのようなライでは、数ミリほどボールの手前からヘッドをダフらせて入れていかないとフワッと上がらないのが実情です。これには高等な技術が必要になります。まず 、①頭の位置がスイング中に変わらない事、②両脇をしっかり締めたまま肩の回転だけでターン出来る事。 ③アドレスの際にリーディングエッジとバンスの両方をイメージ出来ていること。この3つが重要ポイントになります。

しかし、この時期はそのような高等な技術を使うよりも簡単にアプローチをした方が、得策と考えます。ベアーグランドからのショットで使う、トゥーダウンショットです。

アドレスした時にクラブヘッドのトゥー(先端部) を下げて構えます。この構え方をすればトゥーが下がる分、ネック側が浮き上がる状態にもなります。つまり、インパクト時にはヘッドは地面にあたりますが、ボールとコンタクトするのはリィーディングエッジで言うと中央から先端部に至るたった4センチくらいの部位だけになります。その4センチの所でヒットする事で最悪のミスが出なくなります。

アドレスは当然アップライトになります。つま先とボールの距離も短くなります。まるでパターでボールを転がすような構えになるのが自然です。

ボール位置は右足の親指の前にセットして下さい。ハンドファーストにはなりますが、極端にハンドファーストの構えにするのはよくありません。なぜかというと、この打ち方はボールをフェイスの先側半分で打つ事に意味があるので、ハンドファーストに構えてダウンブローにあててしまうと逆効果になってしまいます。

構え方はパターのようになるので、両脇を締めて肩の回転で振り子のようにヒットしましょう。

ひとつコツとして、アドレス時にフェイスを少しかぶせておきます。そしてフェイスを開かないようにかぶせたままヒットしましょう。これでは、左に飛んで行ってしまうという方もいると思います。しかし、何故かというとフェイスの先の部分でヒットするので、インパクトの時にはフェイスが少し開いてしまう傾向にあるのです。その開く分、フェイスを閉じてアドレスするとスムーズにまっすぐヒット出来るのです。

以上このトゥーダウンのショットは、この季節にはぴったり合うグリーン回りからのアプローチ方法だと言えます。皆さんもぜひ参考にして下さい。

宝塚ゴルフアカデミー

代表    木村 武人