ラウンドレッスンをしていると、生徒さんがグリーン近くから大叩きをするケースをいろんな場面で見てきましたが、一つの例としてコース左サイドのつま先下りのラフからのショットである。しかも、ピンまでの距離が50ヤードと中途半端な距離をコントロールするショットです。
つま先下がりからはボールが右に飛びやすいので、目標の左側に向けてアドレスを取ります。コースロケーションにもよりますが、グリーンの左側にバンカーがある場合、生徒さんはそれを避けてしまう事によってピンよりも右を向いてしまいます。左のバンカーに入れたくないという意識がそうさせているのでしょうが、つま先下がりというインパクトでフェイスが開きやすく右に飛びやすい傾斜地で、そのようにアドレスをとってしまうと、今度は右奥のバンカーへ飛んで行ってしまうのです。(フェイスが開いてハーフトップにあたったために) こんなケースは何度も見て来ました。同じバンカーに入れるのであれば、思い切ってもっと左側にアドレスするべきです。
一回こんなミスをおかしてしまうと、次のショットである右奥バンカーからは上手くいきません。ホームランかザックリという結果になります。グリーンを行ったり来たりという風になります。50ヤードから確実にグリーンオンするのとでは気持ちのゆとりが違うからです。
このようにグリーン両サイドにバンカーが口を開けている場合、策としてウエッジでショットしないで、8アイアンでグリーン手間の花道に一旦ボールを転がしておけば、次のアプローチは簡単なものになりますね。大叩きになりません。つまり、いくら50ヤードといえどもボールのライ、グリーン周りの状況をよく考えると一打の損は後にさほど響いてくるものではないのです。むしろペースを崩さずいい展開に導かれていくものです。
打ち方では、① まずアドレスでピンの左手に目標を立てる事。 ② フェイスは開き過ぎないよう若干オープンにしてセットしよう。 ③ スタンスは広くお尻を下げて下半身の安定を図ること。④ 打ったボールはややハーフトップ気味になりやすく、スライス回転の球になる事を必ず考えてショットすること。
つま先下がりに加え、左足下がりの傾斜が加わるともっと注意しないといけないし、それこそ直接グリーンオンを避ける勇気が必要になります。どんな場合も状況をしっかりと判断し、最悪のケースを考えるところからゲームを組み立てていけばひとホールでガッカリするような事はなくなりますよ。
宝塚ゴルフアカデミー
代表 木村 武人